老親と一緒に暮らす住宅を建てる場合、その時点で建て主のほとんどが考えるのは、「これは介護のための家になるだろう」ということだ。「介護のための家」とは、もちろん「介護する家」の意味であり、「介護してもらう家」という意識は薄い。建て主のなかには「和室が一つあればいいだろう」と簡単に考える人もいる。昔の大家族の家がそういうつくりになっていたためだろうか。たしかに昔の家では祖父母、父母、息子夫婦、孫という四世代が一つ屋根の下で暮らすことも珍しくなかった。
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多くの場合、祖父母は「息子に家粁を譲った」形となり、隠居部屋のような座敷や離れでひっそりと寝起きしていた。